小6女の子が使う 「カレシ募集」サイト

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   行方不明になっていた長野県小諸市在住の小学6年生の女の子(12)が、失踪から4日後に神奈川県小田原市で保護された。マスコミでは「誘拐事件」と報じられたが、4日間も女の子が一緒にいた相手は、「メル友募集サイト」で知り合った「メル友」だった。小学生までが使うこのサイトでは、一体何が行われているのか。

   女の子は2006年9月21日午前、「友達と佐久市に遊びに行く」と、父親に小諸駅まで送ってもらって別れた。19時頃、母親と携帯電話で話したあと、電源が切れて連絡がつかなくなり、両親が捜索願を提出していた。25日未明になって、女の子は、女の子を連れ回していた青木宏憲容疑者(31)と一緒に神奈川県警小田原署に現れ、無事保護された。

「小6女のコ」と名乗った上で、書き込む

「実際会うのは絶対ダメ!」との警告はあるが…
「実際会うのは絶対ダメ!」との警告はあるが…

   調べによると、容疑者は21日10時ごろ、小諸駅で「ドライブに行こう」と女の子を誘い、ファミリーレストランやコンビニで食事をするなどした。女の子とは初対面で、「女の子がついてきた」「わいせつ行為はしていない」などと話しているという。

   事件のきっかけになったと見られているのは、「ふみコミュニティ」と呼ばれるサイトだ。ウェブサイトの「会社概要」の内容によると、同サイトは00年3月にオープン、ページビューは公称月間5億(ケータイ版は3,000万)にのぼる巨大サイトだ。トップページには「女の子の人気NO.1ポータルサイト」と、うたわれている。

   女の子が書き込みをしたのは、このサイトの「メル友広場」というコーナーで、メール友達(メル友)を募る書き込みができる。女の子は行方不明になる2日前の10月19日14時25分、「小6 の 女のコ」と名乗った上で、こんな書き込みをしている。

「小諸に住んでますwメール返事は絶対すルヨw メール待ってるよd(´・∀・`)モチッ ! 悪用にゎ使わないでねw カ レシ 募集」
「☆募集する性別→女性のみ ☆募集する年齢→小6 から 20歳 まで」

   今回の事件の容疑者は、この書き込みに反応し、メールで連絡を取って、駅で待ち合わせた。その後に「誘拐」に至った、というわけだが、無理やり連れまわした、ということでもないようだ。

「実際会うのは絶対ダメ!」とはいうものの実態は

   このコーナーでは「実際会うのは絶対ダメ!」「『「悪意がある人』がいることを知る」など、監禁事件などの危険を4項目にわたって目立つように警告しているのだが、それも女の子の目には入らなかったようだ。

   そうはいっても、このコーナー、メル友に実際に会いたくなってしまいそうな書き込みも多い。メル友募集をするための掲示板は「パソコン」「携帯」「(メールではない普通の手紙の)文通」の3種類があり、さらに、それぞれ47都道府県ごとに分かれている。必然的に、書き込みの内容も、地域に密着したものが多くみられる。例えば、こんな具合に、実際に会うことを想定しているような書き込みが目に付くのだ。

「XXX(学校の名前)通ってる人いませんか? いたらメールしましょ(*^_^*)
条件わ
●XXXのYY校通ってる人
●メアド悪用しない人
メール待ってます♪」
「市内の工業高校に通ってます(σv` ●) 同じ工業高生の友達つくりたぃんで工業に行ってる人はmailくださぃ人'`*)-★*+°」
「▲▲高校の囚(編注: 「人」の意)ぃませんヵ~??ぅちゎ●●ッ仔だけど1月に▲▲に転校するヶン☆ぃろぃろ教えてほしぃデス♪」(▲▲、●●は実名)

   中には、

「仲良くなったら遊んだりしたいなw」

   などと、明らかに「会うこと」を前提にした書き込みもあり、「メル友と会ってはいけない」という警告文はそれほど意味がない。

   なお、このウェブサイトを運営している会社の求人ページをみると、正社員・アルバイトとともに募集対象は15歳~25歳と、非常に若い。夕刊フジは、この「メル友募集掲示板」を「小中学生向け」としているが、利用者も運営者も若いこのサイトに、今後注目が集まるのは間違いない。

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