奈良市のトンデモ職員 市全体に拡大か

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   病気を理由に休み続け、5年9カ月の間に出勤8日で給与を満額受け取っていた奈良市役所男性職員(42歳)の他に、同じ環境清美部に所属する男性職員4人についても休暇と休職を繰り返しながら給与を満額受け取っていたことがわかった。市役所自らが「(不適切な勤務職員は)他にも存在しているのではないか」と話しており、不正はこの部署だけでなく、市全体に拡大しそうだ。

   新たに見つかった4人は、勤務状況の記録が残っている2001年1月から06年8月までの間、計182日しか出勤していなかったり、186回も病気休暇を取ったりした職員もいた。いずれも給与は全額支払われている(給与の8割は市の負担。2割は互助会負担)。ただし、4人のうちの一人は06年10月18日に「死亡している」(同市人事課)としている。

他の部署でも職員の勤務実態を調査する

新たに発覚した4人も環境清美部の所属だ
新たに発覚した4人も環境清美部の所属だ

   この問題がマスコミに取り上げられ、同市は同様の職員がいないかどうか調査した結果、新たに4人がみつかった。
   J-CASTニュースでは、なぜ同市の環境清美部に集中して問題が起こるのか聞いてみた。同人事課は「職場環境に問題が無いとは言い切れない」と答えた。これは家庭ゴミの収集運搬をする重労働の部署だけに、疲労や怪我の心配があり「休む」ことや「休暇届」について、市の管理側も感覚がマヒしていたのではないかという見解だ。ただ、今後、他の部署でも職員の勤務実態を調査する考えで、「(不適切な勤務職員は)他にも存在しているのではないか」と話している。

   最初に不適切な勤務が発覚した男性職員は部落解放同盟奈良市支部協議会の副議長を務めていた。

休職期間中に解放同盟幹部として市側と何度も交渉

   共同通信は06年10月23日、奈良市が最初に問題になった男性職員を懲戒免職にし、01年からの給与計約2,700万円の返還を請求する方向で検討を始めた、と報じた。職員は、奈良市内の身内の建設会社の経営にかかわっていた疑いがあり、休職期間中などに部落解放同盟奈良市支部協議会の幹部として市側と何度も交渉した、としている。同日の産経新聞も、「この職員は13年9月、部落解放同盟奈良市支部協議会の副議長に就任。市長らが出席する年1回の全体交渉のほか、課題別の交渉や協議のため、日常的に市役所に来ていた」と報じている。
それでは今回の5人の関係はどうなのか。J-CASTニュースに対して同市人事課は、

「(部落解放同盟とのつながりなどについて)関係はなかったと聞いているが、調査は続けて行きたい」

とだけ答えた。

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