大手出版社のCMに「濃厚キスシーン」が含まれていたとして、出版社に苦情が殺到、ネット上に飛び火した。これを夕刊紙が「ネット上でCM『エロい』と大騒動」と報じたが、実際にネット上を見てみると、「別にふつうじゃん」という声が支配的だ。ただ、このCMに関心が集中しているのは間違いないようで、「ユーチューブ」での閲覧数は30万を超えている。
2006年10月18日、夕刊フジが話題として取り上げたのは、大手出版社ベネッセコーポレーションが展開する、妊娠・出産・育児を応援する雑誌のブランド「たまひよ」のCMだ。CMは、たまひよ創刊13周年記念の特別CM「チュー編」として関東地区で10月14日から16日の3日間だけ放送された。
「祭り」とはほど遠い状態だった
「濃厚キス」CM、ユーチューブで大人気
このCMには若い夫婦と赤ちゃんが登場。最初に母親が赤ちゃんの頬に口づけし、続いて父親も同様にキス。その直後に夫婦の横顔がアップになり、唇を重ねる、という内容だ。同紙によると、ベネッセ社には「行き過ぎではないか」「子どもと一緒に見ていて困った」などとクレームが寄せられたという。さらに、ネット上では過激な書き込みが相次いだ、と紹介している。
さぞ大規模な「祭り」になっているだろうと思い、J-CASTニュース記者は2ちゃんねるにアクセスしてみたが、全くの期待はずれ。ニュースに関する議論が行われる「ニュース速報+」と呼ばれる掲示板では、2本しかスレッドが立っておらず、内容も「祭り」とはかけ離れている。
過激なキスシーンに改変した動画も出現
例えば
「なかなかおいしいキッスでした でも、そんなに騒ぐほどのものか?」
「普通だろ。 抗議した奴は童貞・処女か欲求不満か?www」
「どんだけエロいのかとおもたら・・ エロいというより急な展開でドキっとするかな」
といった声が相次ぐ。中には
「あのキスシーンは、ドラマ並みのエロさがある。ドラマなら選択の余地があって見ないということも出来るが垂れ流しのCMだから問題がある」
のような声もないわけではないが、非常に冷めた見方が大半だ。
ただし、冷めた見方が多いながらも、このCMに関心が集まっているのは間違いないようで、動画共有サイト「ユーチューブ」に、「たまひよ エロCM」というタイトルでアップロードされ、閲覧数は20日18時現在、30万を突破している。中には、キスシーンのみをもっと過激なキスシーンに差し替えた動画をアップロードする、悪ふざけも見られる。
もっともこのCM、わざわざユーチューブで探さなくても、ベネッセ社のウェブサイトで普通に動画が公開されている。