自動車関連の売上高、10年度に1兆円に引き上げ
日立はグループ全体の自動車関連機器の売上高を、10年度に現在の約2倍の1兆円に引き上げる目標を掲げている。その目標達成ができるかどうかはカーナビ部門が大きなカギを握っており、専門メーカーであるクラリオンをグループに取り込むことで同部門を一気に強化したい考えだ。 日立はこれまでも数々のM&A(企業の合併・買収)を手掛けてきたが、TOBという手法を取ったのは今回が初めて。リストラの取り組みが他の電機大手に比べて遅いことが、日立の弱点としてよく指摘されており、スピード重視のTOBを選択したのは、その汚名返上の狙いもあるようだ。ただその「変身」が本物であるかは、HDDやデジタルメディアなど、本体が抱える不振事業をいかに早く立て直せるかどうかにかかっている。