亀田興毅選手は2006年10月10日に記者会見を開き、練習中に負った怪我の傷口を公開した上で、12月に延期された初防衛戦への意気込みを語った。その席で飛び出したのが「ガンを宣告された男の子が、俺を応援してくれてん」という発言だ。通常ならば、いわゆる「美談」として受け止められるエピソードだが、ネット上では「売名行為」などと批判が噴出している。もはや、何を言ってもバッシングの対象になる、という状況だ。
亀田選手が交流しているのは、胃ガンで闘病生活を送っている、茨城県在住の少年だ。デイリースポーツによると、少年が入院している病院に亀田選手の友人がたまたま通院しており、少年が亀田選手のファンだということを亀田選手本人に伝えたのだという。
スポーツ紙は美談としてとりあげる
ネット上では「美談」も「売名行為」に
少年は、現在は小学校3年生。2年前にガンを宣告され、06年4月には医師から「余命わずか」と告げられた。それでも、亀田選手の試合に勇気づけられ、今でも病魔と闘っているのだという。
亀田選手は会見の場で、
「もう無理と言われてるのに、おれの試合を見るために、がんばって生きてるんや。その子との約束を守りたいねん」
と、少年とベルト死守の約束を交わしたことを明らかにした。各スポーツ紙は、このエピソードを、
「興毅 がん闘病少年にKO防衛誓った(デイリースポーツ)」
「興毅決意!がん闘病少年にV1を(スポーツニッポン)」
という見出しで「美談」として報じている。特に、スポーツ報知は、
「変身!亀田興毅、ルースになる…がん闘病少年お見舞い」
と、亀田選手を、病床の少年とホームランを約束した野球のベーブ・ルース選手にたとえている。