「ハンカチ王子」も実行 高濃度酸素がブーム

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酸素吸入で記憶力が向上

   松下電器産業は10月11日、同社の酸素吸入器「酸素エアチャージャー」を使いながら学習すると記憶力が向上することが確認できた、と発表した。大手予備校の代々木ゼミナール名古屋工業大学との共同実験で確認した。このエアチャージャーは酸素濃度を30%にまで高める。酸素カプセルと同じ濃度だ。代ゼミの生徒約80人を2つのグループに分けて英単語の試験を行ったあと、20分間学習して再試験、結果を比較した。高濃度酸素を吸いながら学習したグループは、そうでないグループに比べて、正解数の増加が15%上回ったのだという。

   そうは言っても、「酸素入り水」には要注意だ。国立健康・栄養研究所医学論文を調べたところ、「効果」を確認することができなかったのだ。運動能力に関して実験した3つの論文、体内組成に対する影響を調べた2つの論文では、いずれも「運動能力に関して酸素水の摂取は影響しない」「酸素水の効果を特定できない」などと結論づけている。同研究所では、

「酸素は、0℃1気圧において49mL/L(70mg/L)の溶解度を持つ気体で、温度の上昇と共に水に溶ける量は減少し、同じ温度においては気圧に比例して水に溶ける量は増加します。従って低温で保存し、開栓後はできるだけ早く飲まないと酸素はどんどん抜けていくことになります」

   とコメントしており、どうやら「酸素水では酸素は摂れない」ということのようだ。

   「酸素ブーム」とは言っても、「酸素」と名前が付くものは何でも健康的、ということにはならなさそうだ。

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