韓国No.1輸入車は トヨタのレクサス

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上級モデルほど売れる理由は、 「見栄」

   韓国経済は97年のIMF体制突入から急激な回復を見せた。これと同時に、個人事業主やベンチャー経営者を中心に富裕層が急速に増加している。日本でも"勝ち組・負け組"といった表現で、格差が広がっているとされるが、韓国の状況は日本以上のものがある。日本車を含む輸入車は、旧来の日本に対する国民感情をも超え、日本の経済や消費の動向に強い関心を持つ、こうした新たな富裕層の旺盛な購買力に支えられて販売台数を伸ばしてきた。
   また、上級モデルほど売れる理由は、こうした富裕層が持つ"見栄"に由来する。仲間同士で、「お前の車には、この装備が付いていないじゃないか」と言われることへの防御意識から、何でもありの車を購入する、と言われている。
   トヨタを筆頭に、年間4万台以下という市場全体の規模からしては小さい輸入車マーケットで積極的に拡販戦略を展開する理由は、このように台あたりの収益率が高いという背景がある。
   また、日本の自動車メーカーにとって韓国市場が世界戦略の試金石と位置付けられるという側面もある。韓国の自動車に関する基準の中で、とりわけ車内外の騒音に関する規制は「日本よりもはるかに厳しい」(前出の輸入車業者)という。この厳しい規制をクリアーした製品を他の市場に展開することは比較的に容易なことになる。
   貧富の差が顕著になっているのは韓国ばかりではない。自由主義経済に移行したロシアや経済の自由化が進む中国などでも、旧国営企業のオーナーやベンチャー経営者を中心に富裕層は急拡大している。こうした国の輸入車市場を見ても、日本車を中心とする高級輸入車の販売が伸びている。日本の自動車メーカーはこれらの地域での拡販にも力をそそいでいる。

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