北東アジアの取引所同士の提携を目指す
西室社長は「双方の取引所が株式を持ち合うなど、すべての可能性を検討したい。将来は北東アジアの取引所が提携できたらよいと思う」としているが、市場関係者の間では「株式の持ち合い以前に、提携といっても、例えば東証を通じて韓国の銘柄を売買する投資家のニーズが本当にあるのか」との声もある。誤発注などのトラブルを踏まえ、東証が09年から運用を開始する予定の次世代システムを、韓国に採用してもらうことなども協議しているが、今のところ、進展はない模様だ。
西室社長は「アジアを代表する証券取引所として、我々の競争相手は世界の取引所であり、競争の中で負けているわけにはいかない」など、NYSEを意識した強気の発言を繰り返している。だが、先行するアジア各国との提携で実績を示せなければ、NYSEなど欧米との再編に東証が飲み込まることになりかねない。