「対戦相手に失礼だ」 亀田バッシング再加速

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   2006年10月18日に予定されていたWBAライトフライ級王者、亀田興毅選手の初防衛戦が、練習中の怪我のために延期されることが発表された。だが、この延期の事実が、対戦相手のランダエタ選手に知らされていなかったことが判明、「対戦相手に失礼なのではないか」との声も上がっている。延期が決定される前にも、テレビ東京の社長から「日本の恥」呼ばわりされるなど、批判の嵐は止みそうもない。

   初防衛戦の延期が発表されたのは10月2日。9月29日に、亀田選手が練習中にパートナーからのパンチで左まぶたを切り、8針を縫う怪我を負った。全治1ヶ月と診断され、ドクターストップがかかった形だ。延期された試合は、12月中旬以降に行われるという。

延期がランダエタ選手に伝わっていなかった

亀田選手は「ビッグマウス」のままだ
亀田選手は「ビッグマウス」のままだ

   ところが、この防衛戦の延期が、あろうことが対戦相手のファン・ランダエタ選手に伝わっていなかっのだという。10月3日朝に放送されたテレビ朝日系列の「スーパーモーニング」の取材に対して、ランダエタ選手は「(延期について)今、初めて聞いた。すぐにWBAに確認してみる」と発言したのだ。

   これに対しては、ネット上などで

「こういうことは 早めに知らせてやるべきじゃないか?」
「おいおい、一番に連絡してやれよw」

と、対応に疑問の声が上がり始めている。もっとも、サンケイスポーツが報じるところによると、協栄ボクシングジムは亀田選手が負傷した翌日の9月30日、ベネズエラにあるWBA本部に連絡を済ませてあったのだという。同本部は、ランダエタ選手が練習するジムの階上にある。休日を挟んだため、話がうまく伝わっていなかったようだ、と同新聞は伝えている。

   これが本当だとすると、協栄側は痛くもない腹を探られてしまった形だが、亀田選手に対する批判は、試合延期の発表以前も非常に多く、ヒートアップするばかりだ。テレビ東京の菅谷定彦社長は9月28日の記者会見で「ああいう世界チャンピオンは日本の恥」と切り捨てた上で、「健全な番組を提供するテレビのあるべき放送ではない」と、亀田選手の試合を中継するTBSの姿勢も批判した。

「お前らどこまで俺らのこと知ってんねん」

   自衛官の間で購読されている「自衛隊新聞」の10月1日号に掲載されたコラムでは、早稲田実業の斎藤祐樹投手が早大進学にあたって「人間的にも、もっともっと成長したい。世界は広いです」と謙虚な発言をしたことに対して、亀田選手には「祐ちゃんのツメのアカでも飲ませてやりたい」と亀田選手の「ビッグマウス」ぶりを非難した。

   一方の亀田選手は、相変わらず「ビッグマウス」を貫く構えのようだ。自身の公式ウェブサイトでは、試合延期を発表した2日には

「試合を楽しみにしてた人にはほんまに申し訳ないと思ってる。自分が情けない。ほんまにごめん」

と、若干低姿勢ぶりを見せたものの、翌3日には

「今マスコミの前に出ていいこと喋ったりしても、その人の解釈のしかたで変な方向にいったりする。テレビでも編集のやりかたで俺らがわる者みたいな感じにされてまう。(略)あることないこと俺らの話題で胡散臭いオッサンらが、何でも知ってるかのように喋ってるやん。お前らどこまで俺らのこと知ってんねん!って思うわ!(笑)」

と、マスコミ、特にワイドショーに登場する評論家たちへの不信感をむきだしにしてみせた。

   年末の防衛戦まで、今のところ「亀田バッシング」が沈静化に向かう要素は見つからないままだ。

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