非常用自家発電装置の設置を「お願いする」
そうは言っても、消費者からすると、あらゆるものがコンピューターで制御されている今の社会では、たとえ一瞬の停電でも非常に困るものだ。週刊誌などでは停電で困ってしまった事例を紹介している。例えばこんな具合だ。
「オートロックが故障してオフィスに閉じこめられ、蒸し風呂状態」
「現金自動預払機(ATM)にキャッシュカードが飲み込まれ、3時間半も待ちぼうけ」
「宅配ボックスが故障し、荷物が受け取れない」
「一瞬でも停電されると困る」消費者は、一体どうすれば良いのだろうか。担当者からは、こんな答えが返ってきた。
「復旧時間をより短くするための取り組みを行っていますし、これからも進めていきますが、全く停電しないようなシステムにすることは現実的には難しく、また仮にできたとしても莫大なコストが必要となってきます。むしろ『ごくわずかな停電でも困る』というお客さまには、(すでに病院などが備えているような)非常用自家発電装置など、自衛的な対策を取っていただくことが効果的であり、そうしたお願いもしているところです」
(ドキュメント 「首都圏大停電 どうやって復旧したか」はこちらから)