代理出産認めよ 政府対応に批判強まる

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   タレントの向井亜紀さんと高田延彦さん夫妻が米国女性に代理出産させた子供の出生届を、品川区長に受理するよう2006年9月29日に東京高裁が命じたことで、向井さんが開いている「向井亜紀ブログ」には、1,100を超えるメッセージが書き込まれた。ほとんどは代理出産を肯定、応援する内容だった。一方、品川区に宛てには政府の対応を批判するメールが寄せられている。

   06年9月29日のブログに向井さんは「一番星へ」と題し、

「今日、本当に本当に嬉しいことが起こりました。東京高等裁判所が、『品川区長は、高田万里及び、高田結太についての出生届を受理せよ』という判断を出してくださったのです。もう、言葉が見つかりません。夕方、FAXで届いたばかりの、まだ温かい書類を持って家を出、たった今、飛行機の中で主文を読み終えたところなのですが、・・・窓の外の、夕日が淡く残る空の中に一番星を探し、『見てる?』と、呟いてみた途端、涙が止まらなくなってしまいました」

   と書いた。

初めてのカキコミが非常に多い

向井さんのブログには祝福のコメントが殺到
向井さんのブログには祝福のコメントが殺到

   するとお祝いのコメントが次々に書き込まれた。代理出産を肯定したり、応援するメッセージがほとんどだった。

『高田ご夫妻の努力と姿勢は、不妊に立ち向かっている女性に希望を与えてくれています』『「なんて、日本の国はこんなに心が狭いんだろう・・・」と思っていましたが、まだまだ捨てたもんでもないのかなと思いました』
『ほんとに!ほんとに!当然のことがやっと実現するのですね!』『品川区が出生届を受理しなかったことに対して、カビの生えた法にとりつかれていると思っていました。時代の進化に法がついていっていないのだと』
『もし日本でも代理母が認められたら代理母を考えてもいい私です』

   向井さんも「たくさんのメッセージをいただき、胸が一杯になりました。ありがとうございます。本当に、・・・何回言っても足りません。全然足りません」という感想を書き込んでいる。

   代理出産に関しての関心の高さがわかるのは、初めてのカキコミが非常に多いことだ。そしてコメントの殆どが今回の結果を祝福している。ただし、代理出産をめぐって見方も分かれるだけに、こんなコメントもあった。

『よく考えてみてください。とりあえず、わが国では、認められていないのですから。最高裁までいって、審議されるべき問題です』
『神への冒涜ともいえる行為も金さえあれば解決できるという前例を作って希望を与えてくれました』
『親のエゴや欲求のためにこの世に生を受けた子どもが,育って行ったとき・・・果たして,その子はその後も幸せに生きていけるのでしょうか・・・』

   見方が分かれる問題についての書き込みで、これほど批判が少ないのは珍しい。

品川区に、向井さん関連メールが約30通

   品川区は東京高裁の判決文を06年10月2日に受け取った。「裁判の告知を受けてから5日間以内に対応を決定」(土日祝日は繰り越し)しなければならないため、同10日までに判決を受け入れるか、上告するかを区は決めなくてはいけない。品川区に宛てに、向井さんに関するメールがこれまで約30通届いた。品川区役所広報はJ-CASTニュースに、

「メールは建設的なものや、『向井さんにイジワルしている』など区の批判と様々だ。これから法務省や関係各位と協議をして対応を検討する。今回の件は、品川区が『窓口』になっているが、国民全体が対象となる問題だ。子供の福祉を考えると、短絡的に結論は出せないのでは」

   と話した。

   向井さん夫婦は米国女性に代理出産を依頼。03年11月に双子の男児を産んだ。米国の裁判所では親子関係が認められていて、パスポートは米国籍で発行。ポイントは、代理出産が日本でも認められるかで、向井さん夫婦は米国の出生証明書を品川区提出。05年11月に法務省の回答に従い品川区は出生届を受理しなかった。そのため、東京高裁に即時抗告していた。

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