アウトバーンでの走行試験では成果がなかなか得られない
どのメーカーもそうだが、アウトバーンでの走行試験は、開発者が思うようなレベルの成果がなかなか得られないことが多いという。調整だけでは済まず、走行試験が予定した期間を大幅に過ぎるのは良くあること。だが場所が海外では応援部隊もすぐには駆け付けられず、無駄な時間が過ぎることもある。だからこそ日産は、ドイツに乗り込む前に、しっかりとつくり込みが行える自前のアウトバーンを造ったのだ。
他のメーカーもテストコースの新設には大きな関心を寄せている。トヨタは豊田市と岡崎市の境に国内4番目のテストコース建設を検討。ホンダは栃木県さくら市に国内3番目のテストコース建設を決め、マツダは2月に買収した山口県の美祢自動車試験場を改修する計画だ。各社とも走行試験のインフラを整備し、自動車の進化のスピードが速まる中で、日本車の優位性である品質と先進技術を維持しようとしている。