「1週間前には飲酒運転はけしからんという記事を書きました」
新聞が発刊された06年9月25日には支局に問い合わせが一切なく、翌26日から問い合わせや苦情が集中して寄せられたというが、この日は2ちゃんねるに「『"飲酒運転批判、格差社会の憂さを公務員叩きで晴らしてないか"の声も』…毎日新聞」と題されたスレッドが立った日でもある。つまり、ネット上でこの記事がさらに大きく伝えられ、批判の声が高まったというわけだ。なかには、同社大分支局の電話番号と支局長の名前を貼り付けたカキコミまで登場している。
支局長本人はネット上での批判に対して次のように話す。
「1週間前には飲酒運転はけしからんという記事を書きました。しかも、大分版では飲酒運転防止キャンペーンまでやっています。それにもかかわらず、あたかも私が飲酒運転の処分がいけないとか、飲酒運転を追認しているかのように捉えられている。すごく違和感を覚えます」
支局長は2006年9月18日付朝刊の「他人事ではない」と題した評論のなかで、福岡市職員の飲酒運転による幼児3人死亡事故に対し、「飲酒運転で事故を起こせば、懲戒免職を含む厳しい処分は当然だろう」などと述べていた。支局長は「飲酒運転即懲戒免職は行き過ぎ」と考えてはいるが、それも「罪の重さによって処罰するべき」という法律の比例原則を適用したものだ、という。