06年9月27日、プロボクシングの亀田家の次男、大毅選手はスーパーフライ級8回戦で僅差の判定勝ちをしたものの、観客からヤジが飛び、これをきっかけに乱闘騒ぎが発生した。乱闘の場面はテレビでは放映されなかったが、その様子を詳しくレポートしたブロガーがいた。
大毅選手と対戦したのは、メキシコのバレリオ・サンチェス選手。ボクシング歴18年のベテランだ。手数の多さに苦しめられ、大毅選手は3回には鼻血を出し、6回には右目まぶたを切った。ジャッジは、一人が77-77の引き分けをつけた以外は、77-76と採点。僅差で大毅選手の勝利となった。この微妙な結果が、場外乱闘のきっかけとなった。
現場の様子を詳しく伝えているブログがあった
ブロガーは「亀田父が『ダイブ』」とレポート
各スポーツ紙の報道によると、勝利者「亀田大毅」のコールが告げられた直後に、観客席から「そんなに勝ちたいか」「八百長」と言う野次が飛んだ。それに対して、亀田ファンが過剰反応、亀田選手の父・史郎氏も「参戦」を試みたが、周りには止められた、という。
この試合は、27日深夜にTBS系列で録画中継されたが、乱闘シーンはカットされていたため、実際の乱闘シーンの詳細ははっきりしない。そんな中で、現場の様子を詳しく伝えているブログがあった。
ボクシングの観戦記をまとめた「ボクシングストレートレポート」というブログだ。同ブログによると、試合直後の「そんなに勝ちたいか」という声は、特に「野次」というほどのものではなかったのだという。「乱闘」が始まったきっかけを、こう書いている。
「悪意や憤りのこもった声ではなく、『勝った、勝った』と誇れる内容ではなかった、ということをいいたかったのだと思う。(略)ところが、これに亀田応援団の一人の男性が、明らかに過剰反応喧嘩腰、敵意むき出しで、『なんじゃ、われ、おら!!』と恫喝してくる」
父がキレて、プロレス並みの技を披露
出色なのは、史郎さんが「参戦」するまでの描写だ。
「するとこの様子を見ていた亀田史郎氏写真のような凄まじい表情で、にらみつけるや、まるで、ミルマスカラス(古っ!!)のように、リングから、観客席に『ダイブ』。あとはもみあい、つかみあいで、もうめちゃくちゃ」
このように、史郎さんが「キレ」た様子を生々しく伝えている。なお、「ミル・マスカラス」とは、跳び技が得意だった、往年のメキシコの覆面レスラーのことだ。
そんな中、試合が行われた日には、亀田兄弟の試合を中継しているTBSの社長会見が開かれ、大晦日に亀田選手の試合が中継されるという噂について「憶測が勝手に広がった。元々、そういう計画はありません」と、完全否定してみせた。同席した局幹部に「(計画は)ないよな?」と確認してみせる念の入れようだ。