ネット利用者の頭打ちで先行き不安
日本のネット企業の先行きに不安が出ているのは、ネット利用者の頭打ちが近づいているからだ。ネットが行き渡り、利用者の伸びが鈍化する時期に来ている。さらに、「ウェブ2.0」が次に来るネットビジネスと期待される中で、その代表格ミクシィが上場。最高値は325,0000円で、一時的に2,560,000円まで下がった。
鈴木さんは、「ウェブ2.0という言葉が先行していますが、ミクシィはこれから広告で稼ぐのか、何で稼ぐのか投資家にうまく伝わっていない」という。そして、この「ウェブ2.0」の登場が、従来のネット企業に悪い影響を与えていると分析している。
「ヤフージャパンは業績が好調です。それなのに株価が落ちているのは、2.0が第二世代とすると、ヤフーは第一世代で、『古い』タイプの企業と思う投資家が増えているからではないでしょうか」
ネット関連株の「復活」はあるのか。鈴木さんは、企業の中間決算が出揃う06年10~11月まで大きな動きは出ないだろう、と予想する。そして「復活」のための「きっかけ」が不可欠だと指摘する。ポイントは今後の安倍政権の政策だそうだ。
「安倍さんがIT振興を産業政策として掲げれば、その時点から、風向きが変わってくると思います」