NTT東日本のIP電話サービス「ひかり電話」が、2006年9月19日~21日にかけてつながりにくい状態が続いた問題で、22日になっても同社はトラブルの原因を究明できていない。同日には、通常の状態に復旧したが、関係者によると、通話が集中する平日の朝、つまり9月25日朝には同様のトラブルが発生する可能性がないとは言えないという。IP電話へ乗り換える人が多くなってきたいま、本当にIP電話は大丈夫なのか。
NTT東日本は、連休明けの06年9月19日朝のトラフィック(通話量)が通常の3倍になり、通話の受付を制御するサーバ機能の処理増加によって、ソフトウェアにプログラムミスが発生したことが大きな要因だと推測している。
プログラムミスはまだ直っていない
NTT東日本のトラブルはIP電話の脆弱さを印象付けた
しかし、同社広報によると、「このプログラムミスはまだ直っていない」のだという。同社は、通話を制御しながら、装置にかかる負担を均一にする作業を行って、なんとかその場をしのぎ、06年9月22日から通常に通話が可能になっている状態だ。同社は、現在プログラムミスを直すプログラムを現在つくっている状態で、23日にプログラムの修正を行うことにしている。
通話が再び集中する休日明けの06年9月25日月曜日朝にこの状況をしのげるのかが現在の最大の課題だ。同社広報は、
「それは微妙なところです。原因も完全に究明できているわけではないので、100%大丈夫だとはいえない」
とJ-CASTニュースの取材に答えた。ただし、次のように付け加えている。
「プログラムの修正がうまくいけば、休日明けの月曜は大丈夫だと思います。ただし、プログラムの修正がうまくいけばの話です」
同社は、プログラムの修正にはある程度の自信は持っている模様で、月曜日に同様のトラブルが発生する可能は確かに低そうだ。しかし、IP電話においてはこうした推測はあてにならない。というのも、今回の「ひかり電話」のトラブルも同社にとって想定外の出来事だったからだ。