商業地の地価上昇率(2006年7月1日時点)で名古屋が全国上位トップ3を独占した。国土交通省が06年9月19日付で発表したものだが、2年ほど前から「日本一元気な街」と評判が立ち、それが地価にも表れた。地元では「名古屋が発展し続ける限り、土地は上がる」と超強気だ。
国交省の発表によると、景気回復と不動産投資が活発化していることなどを受け、東京、大阪、名古屋の3大都市圏では地価上昇が目立つ。その中でも上昇が顕著なのが名古屋。上昇率全国トップが同市中村区
超高層ビルの完成も迫り、期待感が押し上げる
JR名古屋駅、通称「
名古屋商工会議所によれば、「製造業を中心に産業が活気付いている」ことが名古屋の地価を押し上げる結果になったと分析し、駅周辺の地価上昇については、
「これまで東側に比べ西側の開発が遅れていたが、西側に大型店(ビックカメラなど)も増え、東西の相乗効果で人の流れも変わってきた。また、超高層ビルの完成も迫っていて、それらの期待感が上昇の原因ではないか」
とJ-CASTニュースの取材に答えた。
超高層ビルではトヨタ自動車などが入る「ミッドランドスクエア」(47階建て、247メートル)が06年9月30日に完成。来春には同ビルの商業棟も開業しグランドオープンする。全国最大級のルイ・ヴィトンの店舗や、映画館などが入る予定だ。さらにオフィスビル「名古屋ルーセントタワー」(40階建て、高さ180メートル)、専門学校と商業施設が入る「モード学園スパイラルタワーズ」(36階建て、170メートル)など高層ビルが相次いで完成する。「これを機に多くの企業が駅前に集まってくるため、さらに地価上昇が期待できるのでは」と同商工会議所では話す。
「名古屋が発展し続ける限り土地は上がる」
名古屋市役所開発調整課では、中部国際空港のオープンと愛知万博の成功、さらに駅前の利便性の向上が地価上昇に結びついたとしている。さらに、「不動産投資リートの活発化や、需要に比べ供給できる土地が少ないということでの上昇でもあるが、今までの水準が低すぎただけ。それが回復基調というか、戻ってきていると受け止めている」とJ-CASTニュースの取材に答えた。「名古屋の実力を見くびるではない!」という感じだった。J-CASTニュースが、「この上昇はいつまで続くと思うか?」と質問したら、
「名古屋が発展し続ける限りでしょう」
と自信満々だった。