日本電機メーカーはDVD規格争いに加え、ネット配信サービスと競争
日本メーカーは現在、次世代DVDの規格を巡りソニーなどの「ブルーレイ・ディスク(BD)」陣営と、東芝などの「HD-DVD」陣営が規格争いを演じている真っ最中。両陣営とも国内の年末商戦に向け、普及のカギを握る映画ソフトの充実を競っている矢先だった。アップルの映画配信という新たな競合相手の登場で、日本メーカーは米国市場で、身内の規格争いだけでなく、次世代DVDの高画質・高音質という特徴を強調して、台頭してきたネット配信サービスに対抗する必要に迫られる。
米国では音楽配信の普及が、大手音楽ソフト販売「タワーレコード」の破たんの要因になった。また、今回のアップルの映画配信ビジネスに参入で、米国で映画配信に参入しているネット関連ビジネス大手のアマゾン・ドット・コムやAOLとの厳しい競争が始まるのは確実だ。
日本でも映画のネット配信が本格化すれば、DVD関連機器メーカーにとって脅威となるだけでなく、DVDを販売する小売店や、DVDのレンタルビジネスにとっても打撃を与えるのは間違いない。