講演料も入って、経済的には辞職後のほうが裕福
さて、竹中総務相の後釜だが、いま密やかに省内で囁かれているのが、公明党の政治家がその椅子にすわるのではないかということだ。具体的には、冬柴鉄三幹事長の名前などが挙がっている。公明党は、9月11日、北側一雄国土交通相に代わり、次期内閣に冬柴幹事長を閣僚として推薦する方針を固めた。
「公明党の大臣というのは、割に扱いやすいので、僕らは歓迎しています。余計な口を出してこないし、官僚の意見を聞きますから」
というのが総務官僚の共通認識のようだ。
竹中氏については、最近小泉後をにらんで、安倍晋三官房長官に取り入っているという噂も流れていたが、総裁選レースは安倍氏圧勝の情勢で、竹中氏の居場所はどうあってもなく、省の内外で孤立を深めていたという。
そのせいか、竹中氏は米国やブラジル連邦共和国などに頻繁に外遊に出掛け、かねてからの目標である「ハーバード大学教授」就任への布石をうっていたと評判だ。新たに出来るシンクタンクの代表に就任するという説もでている。いずれにせよ、講演料など雑所得が2,000万円近くある竹中氏のこと。経済的には辞職後のほうが裕福になるかもしれない。