実名報道の閲覧制限 一転、解除へ

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事件のあった市の図書館では閲覧制限は一切なし

   では、事件のあった山口県周南市ではどうだったのか。周南市立中央図書館では06年9月7日の週刊新潮を含む新聞・雑誌の閲覧制限は一切行っていないという。

「近隣の図書館や県立図書館などの状況を参考に閲覧制限はしないことにしました。図書館には市民の方に情報を開示するという使命がありますから。ただし、事件が起きたのがこの近くだったからということは関係ないです」

   同図書館には「なぜ閲覧を制限しないのか」といった抗議もあったという。
   全国の図書館では閲覧の制限をめぐっては、容疑者とされていた少年が死亡していたことが大きな鍵となっている。さらに、月曜日に図書館側と教育委員会が接触するところが多く、教育委員会などの助言などを受けて(月曜日の休館日翌日の)06年9月12日あたりから解除に転じる図書館が多いようだ。しかし、図書館にしてみれば、「少年法の尊重」と「報道の自由」のあいだの二者択一という苦渋の決断を迫られたのは確かだ。
   周南市立中央図書館の職員は次のように語った。

「(閲覧を制限した図書館も)いろいろ論議されたうえでの判断だと思います。マスコミでも賛否両論あるなかで、どちらの判断が正しいとも言えないのでは」
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