ライブドア・平松庚三代表取締役社長インタビュー

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キーワードは「世間、株主に対して合理的な説明ができるか」

――ガバナンスの面はどうですか。

「6月14日以降、ガバナンスのチームは全員変わった訳です。監査役3人、取締役6人、取締役のうち半分が社外です。ソニーの法務部長だった真崎晃郎(まさき・てるお)さんに来てもらったことが大きかったです。真崎さんは、『ミスター・コンプライアンス』と呼ばれていた方です。取締役会のキーワードとして『これで説明つくかな』ということがあります。世間、株主に対して合理的な説明ができるか、ということです。6月以降、この文化が会社中に『伝染』してきているんです。良いことだと思います」

――ガバナンスは浸透してきているが、引き続きやらないといけない、ということですね。

「そうですね。非常に大きなチャレンジですね。『のど元過ぎれば…』というのは、とんでもないですね。ここを外して、ライブドアの再生はありませんね」

――ところで、経営再建の実態はどうですか。

「ご覧のとおり、単独では『真っ赤っか』ですよね。問題が2つあります。1つめは、監査法人の意見表明がなかった、ということです。監査を担当した港陽監査法人が解散したり、『中央青山騒動』などがあって、今期に限っては、どこも監査の引き受け手が無かった。ただ、今はライブドアは未上場なので、本来は決算の発表をする必要はないのですが、決算発表の日に、これからも透明性を保つために、決算はこれまで通り開示する、と約束しました。2つめの問題としては、今回は第3四半期の決算を発表しましたが、第4四半期で、どれくらいの赤字が出るか予想するのが非常に難しい、ということです。色々と特損を出したりしないといけないですし」

――特損というのは、金融事業のことですか。

「それ以外にもあります。事業を売却する際に、損失を計上しないといけないこともあります。今は、手を広げすぎたビジネスを、コアな部分に集中する、ということをやっています。ノン・コアな部分は売却するか、やめる、ということなります」
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