直木賞作家「犬猫殺し」 批判の嵐拡大

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日本動物愛護協会、日経新聞に調査申し入れ

   この告白について、日本動物愛護協会は、J-CASTニュースの取材に答え、

「『子猫を殺す』ということ自体は、過去に行われたことがあるのかもしれませんが、それを公のメディアで公表し、さらにそれを正当化してみせるというのは、聞いたことがありません」

とあきれた様子だった。同協会には、「あのコラムはひどい」という声が数十件寄せられたといい、来週以降、同協会では本当に「猫殺し」があったかについて、日経新聞に調査を申し入れる。さらに、

「『猫殺し』は、フランスでも日本でも違法なので、調査結果を待って、新たな対応を考えます」

と話している。

   一方の日経新聞社・社長室広報グループは、J-CASTニュースの取材に対して、24日18時までに671件のメールと173件の電話が寄せられており、「不快だ」「理解に苦しむ」など、多くが批判と抗議だと明らかにした。また、原稿掲載の経緯については

「坂東氏には、これまでの文学的業績などを評価して、7月7日から夕刊の『プロムナード』の執筆をお願いしました。個々の原稿の内容については、原則として、筆者の自主性を尊重しています。今回の原稿についても、ファックスで受け取ったものを事前に担当者が筆者に内容を確認した上で掲載しました。様々なご意見は真摯に受け止めたいと考えています」

と説明している。あわせて、坂東さんは、日経新聞を通じて以下のコメントを発表した。

「タヒチ島に住みはじめて8年経ちます。この間、人も動物も含めた意味で『生』ということ、ひいては『死』を深く考えるようになりました。7月から開始した日本経済新聞社紙面、『プロムナード』上での週1回の連載でも、その観点からの主題が自然に出てきました。『子猫殺し』のエッセイは、その線上にあるものです。ことに、ここにおいては、動物にとっては生きるとはなにか、という姿勢から、私の考えを表明しました。それは人間の生、豊穣性にも通じることであり、生きる意味が不明になりつつある現代社会において、大きな問題だと考えているからです」
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