ネット「世論操作」 請け負う会社の正体

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   ネット上の世論を操作するために「工作員」が暗躍してカキコミをする。こうした仕事を企業から請け負っている会社があるのは間違いないようだ。「ネット風評監視サービス」を売り物にするある会社はJ-CASTニュースの取材に、情報操作のカキコミまで業務としてやっていることを認めた。

   「ネット世論操作」の問題は、ボクシングの亀田興毅選手の試合判定を巡ってクローズアップされた。試合を放送したTBSや亀田選手に対するバッシングカキコミが渦巻く中、TBSや亀田選手を擁護するコメントが不自然に並び、「TBSが監視サービス会社A社を使って工作させたのではないか」という疑惑を生んだのだ。もっとも、TBSもA社も関与は認めておらず、真相は藪の中だが、こうした工作をしている会社は間違いなく存在している。

特殊な技術でカキコミを隠すこともできる?

「工作活動」を監視するサイトも登場
「工作活動」を監視するサイトも登場

   「ネット風評監視サービス会社」とは何なのか。ある大手新聞はA社を、

「250人が24時間態勢でネットを巡回し、依頼企業の風評や流出情報を監視。掲示板の中傷が過熱した場合には、書き込みで誘導し、悪意を緩和させる措置も取る。企業は情報漏れやうわさを早期に発見し、風評被害を最小限に抑えることができる」

   と紹介している。
   こうしたサービスは00年頃から増え始め、ネット上の掲示板に誹謗中傷や事実無根の情報を書き込まれた際に、企業イメージの低下を最小限に抑えるため、サービス会社がカキコミを監視し、問題があるカキコミをクライアント企業に通報する、というのが始まりだった。
   それが、通報に加え、問題投稿のブロック、サイト管理者への削除依頼、さらには特殊な技術でカキコミを隠したり、過熱した議論を沈静化させるための「火消し」のカキコミまでするようになった。風評被害を感じている企業にとっては有難い存在だが、カキコミは匿名が殆どのため、知らないうちに「情報操作」されていることになる。ユーザーにとっては心底腹の立つ話というわけだ。

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