トヨタ、ホンダ インドで4輪対決

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   2010年には05年より100万台増えた年間250万台の販売が予測されているインドの新車市場。伸び盛りの高級乗用車カテゴリーで、トヨタホンダの初の直接対決が始まった。

インドではカローラは高級車だ
インドではカローラは高級車だ

   乗用・多目的車の新車販売でシェア4%台に位置するのが5位のトヨタと6位のホンダ。7月にホンダがシビックを発売し、トヨタは6月にカローラの価格を引き下げて対抗した。両車種ともインドでは高級車カテゴリーに入ることから、トヨタの動きにインド業界内は高級車の値下げ競争勃発を危惧している。

経済発展とともに小さな車から高級車への移行が進む

   05年のインドの四輪新車販売台数は150万台。その79%にあたる116万台を乗用・多目的車が占める。販売量と車種数が多いのは50万ルピー(125万円)以下で800~1,300ccの2ボックス車という小さな車。1,500ccクラスより上のセダンは高級車のカテゴリーとなる。
    乗用・多目的車市場では、スズキの子会社で小さな車を多く持つマルチ・ウドヨグが販売シェア45%で独走。それをタタ(地元資本)とヒュンダイ、マヒンドラ・マヒンドラ(同)の第2グループが追い掛ける。
    トップと第2グループの上位4社が市場の85%を占有し、その後にトヨタ、ホンダ、GM、フォードなどの第3グループが続く。トヨタとホンダは高級車と多目的車で台数を伸ばしたが、これまで両社の販売ジャンルは重複していなかった。
    ところが経済発展とともに小さな車から高級車への上級移行が進みはじめ、ホンダは1,800ccセダンのシビックを現地生産して発売。カローラとの販売対決が始まった。
    ホンダは、これまで1,500ccのシティ(日本名=フィットアリア)と、2,400ccと3,000ccのアコードを現地で生産し、CR-Vを日本から輸入。05年は3車種で4万台を販売し、3車種ともクラストップの販売台数を誇っている。

高級車も値引き合戦が始まる

   新発売のシビックも1,800ccセダンのクラスで販売トップを狙い、06年度は1万4,000台の販売計画を立てた。05年に同クラストップの9,000台を販売したカローラを大きく上回る数値だ。
    カローラとシビックはおよそ100~120万ルピー(250万~300万円)の価格帯にある。現地生産のカローラは03年2月の発売から3年を経過し、6月に10万ルピー(25万円)引き下げて100万ルピーを切る特別仕様車を発売した。
    日本で10%引きなら驚くことはない。しかしインドでは、小さな車の値引きが恒常化した一方で、高級車の値引きは少ない。ホンダも値引きを一切せずに販売してきた。
    トヨタは05年に4万2,000台を販売したが、主力は現地で生産している多人数乗りのイノーバとカローラの2車種。あとはカムリとプラドを輸入している。カローラは日本では年内にフルモデルチェンジするが、インドではまだ先。高級車市場が伸びる中で、ホンダとの勝負は価格に頼るしかない状況となったようだ。

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