ネット系の動画配信サービスが参入、広告奪い合い
BSデジタル局幹部はJINビジネスニュースに対して、「せっかく広告も増え、単年度黒字も見えてきたというのに...」と怒りの声をあげた。
確かに、BSデジタルは05年8月、視聴可能世帯が1,000万件を突破、広告媒体として"認知"され広告収入に少し明るさも出てきた。しかし、広告収入をめぐってはUSENの「ギャオ」などインターネット系の動画配信サービスなどが参入するなど広告の奪い合いは激しさを増している。
総務省は多チャンネル化の「見返り」に、民放系BS各社には親会社の民放キー局による子会社化を認める方針。しかし、「BSデジタルには見たい番組がない。地上波やCS放送、ネット系の動画配信は差別化して視聴者を獲得している。何より魅力的な番組を揃えるのが先決」(総務省担当記者)
多チャンネル化に怯え、子会社化に擦り寄るBSデジタル放送。このままでは、「残るも地獄、進むも地獄」と言われても仕方がない。