日経新聞社長 瀬戸際

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子会社でも不祥事ぞろぞろ

   実は、他にも不祥事はある。05年11月に日本経済新聞社の子会社「ティー・シー・ワークス」(TCW、東京都)の元社長らに有罪判決が下った。架空工事を建設会社に下請け発注したかのように装い、手形を乱発した背任事件だ。さらに、04年5月ごろ、日経新聞社が出資していた広告会社の元営業局長が、やはり株式分割の情報を公表前に入手し、インサイダー取引をした容疑で告発された。06年7月7日に有罪判決が下った。これだけ不祥事が続いているにもかかわらず、今年2月に事件が発覚した時、担当の蔭山孝志常務の辞任を発表したが、自らに課したのは役員報酬の3カ月間全額カットだけだった。「後継者がいない」ことが辞任できない理由、などと社内ではいわれているという。
   そこへ、今回のインサイダー事件が拡大すれば、杉田社長の立場はますます苦しくなり、辞任は避けられない、というわけだ。

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