グループ再統合へのテコにしたいNTT
一方、NTTグループでは、持ち株会社のNTTが悲願のグループ再統合へのテコとしてNGNを位置付けている。具体的には、「IP時代への対応」を名目に、地域通信の「NTT東日本」「NTT西日本」と、国際・長距離通信の「NTTコミュニケーションズ」、携帯電話の「NTTドコモ」、システム開発の「NTTデータ通信」の基幹5社の業務を抜本的に再編する計画。IP化でNTTコムの役割が実質的になくなることを逆手に、コムにグループのISPなどの業務と、法人向け業務を集約する構想だ。現在は持ち株会社の100%子会社のNTT東西からの業務移管にとどまっているが、最終的にはドコモやデータの法人向け業務などもコムに取り込むことを視野に入れている。
持ち株会社のNTTからすれば、ドコモはグループ利益の大半を稼ぎ出す"孝行息子"ながら、独立心が強く、グループの経営戦略になかなか従わないのが悩み。