10年たつと故障が目立って増え、メーカーに部品が無い
住宅設備機器総合卸のアクセス21によれば、ガス瞬間湯沸かし器などの買い替えの目安は10年だという。「その頃になると故障が目立って増えてきますし、修理したくてもメーカーに部品が無い場合が多い。だから10年で買い換えをお勧めしてます」
部品が無いのに使い続けるには不正改造しかない。したがって、被害は賃貸の古くて安いマンションやアパートに多い。財団法人日本ガス機器検査協会では、
「コストの問題で古い機器を使い続けるという話を聞きますが、取替え部品の無い修理や、不正改造は絶対に認めていません。あまりに危険です」と話した。
結局、10年経ったガス瞬間湯沸かし器は、製造者責任の無い、しかも修理できる可能性が低いものなのだ。仮に死亡事故が起きても、訴訟で勝てるかどうか定かではない。
経産省担当者との雑談で、JINビジネスニュースが「10年経ったら、生命の安全を考えたら、捨てちゃったらいいですよね」と聞いたら、「そうです」と言ったのは、この事件の本質を言い当てている。