問題は住宅ローン金利がどうなるか
さらに、
「デベロッパーも、消費者の反応を見ながら恐る恐る価格を上げていきます。95年、96年の価格水準に戻るのには2~3年かかるはず」
と久光社長は言う。
デベロッパー側の考えはどうなのだろうか。売れなくなると思っているのか。
大京の広報では、
「土地取得などのコストが上がっているため『先高感』は消費者にもあると思います。でも、販売戦略も様々ですし、マスコミが言っているような急に価格が上がる『Xデー』なんてありえないと思います」
と話した。
人気が集中しているエリアでは消費者は価格以上に立地を優先したり、防犯や使い勝手、デザインなど付加価値を付けて販売する。また、利益を落としても低価格で販売する企業も出てくるのでは、と予想しているからだ。
長谷工コーポレーション広報でも、物件の値上がりの影響はそれほどないと見ている。マンションの販売は好調なため、その流れが急に変わることは考えにくいというのだ。
ただ、不安材料もないわけではない。
「問題はゼロ金利解除以降。住宅ローン金利がどうなるかですね。値上がりと金利アップのダブルパンチだと、購入を躊躇する方もでるかもしれません」
先の久光社長は、「『旧価格物件』は、来年の春までには売り切れると思います」という。
やはり、年内が買い時かもしれない。