本音はSNSで、よそ行きの意見はブログで、というやり方
「ビジネスの新常識 ブログのすべて」(ディー・アート刊)などの著書があるジャーナリストの田口和裕さんは、ブログが炎上する原因についてこう話す。
「自分ではごく普通の意見だと思っていても、ある種の人たちの逆鱗に触れる事柄というのは意外にあるものです。ある事柄について書くと、それに興味を持った人が検索したときにあなたのブログがひっかかるということは必ずあります」
では、ブログを炎上させないためには、どうすれば良いのか。しかし、炎上させないために当たり障りのない内容しか書けなくなるというのでは、本末転倒だ。田口さんは、こう続ける。
「基本的にコメントにはたとえネガティブなコメントであっても誠実に対応し、相手が対話を求めていない、単なる荒らしであると判断した場合は、理由を明記してコメントを削除してしまいましょう」
長島議員は「火に油を注いだ」記事の11時間後には
「『ブログ炎上』などと不謹慎な表現を使ってしまったことお詫びしなければ。寄せられたコメントの大半は真摯なご意見ばかりで、その意味では、俗にいう『祭られた』現象とは異質なのだと思う」
と自分の軽率さを反省する書き込みを行い、その後も、民主党と自身の見通しの甘さについての反省の弁を繰り返し述べている。
現在も長島議員のブログには大量のコメントが書き込まれるものの、「罵詈雑言」のたぐいは減り、「鎮火」に成功しつつあるようだ。
一度炎上すると、鎮火させるには骨が折れる。そもそも出火させないためには、「当たり障りのある本音はmixi(ミクシィ)などのSNSで、よそ行きの意見はブログで、という使い分け(田口さん)」という手段が有効だという。
「場所をわきまえて話をする」「意見には誠実に対応する」など、対応は「実社会」とそれほど違いはないようだ。