ミクシィの広告枠が飛ぶように売れている
一方で、サイワールドを迎え撃つ日本側は、すでに広告で収益を得るというモデルを築いている。最大手のSNS、mixi(ミクシィ)は1年弱で登録者数を6倍に伸ばし、06年3月には300万人に達した。この登録者数には企業が注目しないはずがない。ネット広告代理店・サイバーエージェントの藤田晋社長は週刊東洋経済に「ミクシィの広告枠が飛ぶように売れている」と発言している。ミクシィは、広告収入と自分のページの機能を拡張できる有料サービス「mixiプレミアム」が収益の柱で、05年3月期の売上高は10億円を突破することが確実視されている。
収益の99%以上を広告が占めているという大手SNS、Gree(グリー)広報担当の千原
グリーは元々一技術者が運営をしていたが、規模が大きくなり、安定した運用を行うために株式会社化された、という経緯がある。
06年3月にSNS「楽天広場リンクス」を始めたばかりの楽天に至っては、広告の掲載すら行っていない。「まだ構想段階ですが楽天市場、楽天トラベルなど、楽天が持つECサイトへユーザを誘導し、総額のアップに貢献させる狙いです」(グループ広報部・勝浦麻里氏)と、SNSそのもので収益を上げるというよりは、SNSを「きっかけに」グループの収益を上げる狙いのようだ。
SNSという「場」を使ってどのようにビジネスチャンスに結びつけるか。各社の思惑はさまざまだ。