チャンネルを減らしても義務化を実施したかった
しかし、今回のカラ出張発覚で、この受信料義務化計画は宙に浮いた。竹中総務相は「驚くほど(着服の)金額は大きいし、NHK自身が襟を正してしっかりやっていただきたい」。松原座長も「ガバナンスの強化策を講じ、その進展を見極めたうえでないと国民の理解は得られない」と受信料の義務化と不払い者への罰則導入については見送りする方針を明らかにした。
「NHKは保有するチャンネルを減らしても受信料義務化を実施したかった。しかし、自らの不祥事を棚に上げて受信料を国民に強制するのはタイミングが悪い、と泣く泣く断念した。NHK幹部は“大下プロデューサーの不祥事は万死に値する”とまで語っていた」(放送記者)
NHKは経営改革の一環としてトヨタから役員クラスを派遣してもらうことになった。NHK理事に民間人が一人加わって、何が変わるのだろうか。