グーグルは欧米で大手ポータルサイトと組んだ
「グーグルは欧米で、大手ポータルサイトに検索エンジンを貼り付け認知度を上げた。アメリカではAOLと組んだ」と佐々木氏は話す。そして、ポータルに集まったユーザーがグーグルの技術力に驚き、口コミでユーザーの数が加速度的に増えていく。それが欧米の現状だ、というのだ。
日本には00年に上陸したグーグルだが、すでにヤフーが圧倒的な地位を占めていたばかりでなく、多方面にわたるサービスを提供するポータルサイトが完成していた。追撃するgooもmsnもユーザー獲得のためにヤフーに負けないだけのポータルサイトを目指し、独自の技術力で競い合っていた。グーグルが手を組んで戦えるような有力なポータルサイトは残っていなかった。
日本のヤフー広報では、サイト上の様々なサービスの充実が人気の要因だ、と説明する。ショッピングや音楽・映像配信などサービス数は06年4月現在で118。IDを発行する会員制も急速に広がっている。06年3月にログインしたユーザー数は1,580万ID。検索ユーザー拡大にもつながる だけに、今後こうしたログインサービスにも力を入れる構えだ。
先の佐々木氏は、今後のヤフーVSグーグルについて、
「グーグルを技術系とすれば、ヤフーは文科系、といった感じだ。特色が異なるため、住み分けになるだろう。ただし、欧米については今後もグーグル独占が拡大していくのではないか」
と予測している。