日航人事大騒動 根は深い

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派閥抗争で社員の士気は低下している

   1つは、前述したように派閥抗争による社員の士気の低下。トップの派閥にいれば、そのトップがいる間は安泰だ。しかし「いつ寝首をかかれるか、わからない」状況があるうえ、人事異動も頻繁になり仕事に身が入らない悪循環が繰り返される。
   2つめは、9つもある労組の存在。給与カットに反発するだけでなく社長退陣まで求める組合もある。「親方日の丸」という意識で危機感が希薄だ。組合を強くしたのは会社にも責任がある。御用組合をつくらせ、労組の力を削ぐことに傾注してきた。
   3つめは旧日本エアシステムとの統合。システムやマニュアルの統合が思うように進んでいない。旧日本エア社員を人事面で冷遇しており、彼らの間に不満が出ている。今回の社長退陣要求の背後には旧日本エアの役員や幹部の"後押し"があるともいわれる。
   この航空ジャーナリストは「いまの日航は社長が交代したくらいで経営再建はできるとは思えない。それこそ日産ソニーのように外国人社長を持ってきて企業風土から一新しないと駄目だ。まして内紛騒動をやっている時間などない」と述べている。

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