沖縄のホテルで2006年1月18日に亡くなったエイチ・エス証券の野口英昭元副社長の死因がネット社会でホットな話題になっている。警察が「自殺」と断定したのに、ネットでは「殺された」ことを前提に、その背後にある「闇」の存在が注目の的になっている。
ブログには野口氏他殺説が満載
ネットの世界では野口元副社長は殺された、という見方がほとんどだ。
「なぜマスコミは野口の死を疑わないのか?」「あれは自殺とするには疑わし過ぎるだろう」
「どこのバカが自分の両手首、首の両側、腹までかっさばいて自殺するかよ。呆れた那覇警察。警察も手が出せない組織といえば」
「2ちゃんねる」のライブドア事件コーナーは、こんな書き込みであふれかえっている。
「明らかに誰かの手で殺されている」
掲示板だけではなく、ジャーナリストたちも「自殺」に疑問を示している。
例えば、雑誌「選択」の元編集長阿部重夫氏(月刊FACTA編集長)は自分のブログでこう述べている。
「傷口が5カ所、喉の左右の頚動脈と、左右の手首、そして腹部だそうである。どの傷口が致命傷になったかは判然としない。それが自殺だなんて法医学的にはありえない。ためらい傷をいくつも残すことはありえても、それは左手首なら数ヵ所とひとつに集中する。左手首を切って次に包丁を持ち替えて右を切って、さらに首という順で死のうと人は思わないのだ。いわんや、左の頚動脈を切ったら、血圧が低下して右の頚動脈まで切る力がなくなる。そのうえで腹部を刺す? これは不自然である。」(1月23日)
このほか、フリージャーナリスト山岡俊介氏も「(捜査)当局もエイチ・エス証券の野口副社長の死を疑問視か」というタイトルの記事をネット上に書いている。