ヤクザまがいはどっちだ
ライブドアは2003年9月 、イーバンク銀行と資本提携。その後両社間に摩擦が生じ、紛争中の最中、2004年2月に起きた「事件」だった。
週刊誌を中心に、マスコミは当時、「泥仕合」と報じ、どちらかというとライブドア側にたった。しかし、本当にそうだったのだろうか。
松尾社長はこの留守番電話の音声について、 「私の声ではない」と強く否定していた。宮内容疑者の携帯に電話したことはあった。ライブドアが得意のIT技術を使って、録音された声を切り貼りして音声を捏造したのではないか。そんな疑いを強く持っていた。イーバンク社員も、ライブドアから出向してきた社員のやり方に反感を募らせていた。 「ヒアリング」と称してイーバンク社員を呼び出し、バカだのアホだのと吊るし上げをしたからだった。イーバンク社員はこの「録音事件」についても、ライブドア側の「陰謀だ」と信じていた、という。
2004年10月、両社は和解契約を結び提携解消したため、真相は明らかではない。ただ、このときもIT業界では、「ライブドアなら偽造もやりかねない」との見方が大勢だった。