大森前編集長から、着ぐるみ制作の許可を得たカス丸だったが、杉浦新編集長からは「制作費に見合った活動をしなさい…じゃないと、わかるよな?」 と、クビを示唆される…。生き残るには仕事するしかない! がけっぷちのカス丸は、各地で働いた給料を「現物支給」で受け取り、読者に還元する企画を思いついた――。
2006年にデビューし、当初は「2ちゃんのコピペ」「Jカス」と揶揄されながらも数々の炎上、バズニュースを発信してきたJ-CASTニュースは、2016年、10周年の節目を迎えました。月間1億PV、1900万ユーザを獲得するまでに成長してこれたのも、読者の皆様のおかげです。
今後の10年を見据え、さらなる飛躍のため、さまざまな企画、新しい試みにチャレンジしていきます。これからもJ-CASTニュース、株式会社ジェイ・キャストにご期待ください!
J-CASTニュースは2016年7月で創刊10周年を迎えました。スタート当時の月間のPV(ページビュー)は70万弱。それが、月1億PVに達する巨大なニュースサイトに急成長しました。運営に必要な「ヒト、モノ、カネ」に乏しい弱小メディアが、いかにして巨大な読者を獲得できたのか、その秘密は何ですか、とよく聞かれます。答えは意外に簡単です。「読者の支持、それにつきます」。
ネットニュースにおける「読者の支持」とは、中身のおもしろさといっても過言ではありません。J-CASTニュースは創刊時から「大人の知的好奇心に素直に応える」をモットーに記事を作ってきました。「これは変だね」「どうしてだろう」「世間で言われている批判は正しいのか」…。時として世間の常識とは違った主張、結論になることもありました。当然、伝統的マスコミとは一味違ったものになり、それが評価されたと思っています。
誤報や不祥事が次々と明るみに出て、今、新聞、テレビといった既存メディアに対する信頼は失われつつあります。その一方で、ここ数年、独立系のネットニュースが雨後の竹の子のごとく誕生しました。ただ、取材力や記事の正確性など「質」に対して批判も浴びせられています。正直なところ、まだまだ力不足な点があるのは否めません。ニュースを見る読者の目は今後ますます厳しくなっていくことでしょう。信頼をより獲得するにはどうするか、正念場に来ているともいいえます。
こうした10年という節目の時期に編集長を交代します。新聞や雑誌を経験したベテランです。J-CASTニュースの新たな展開にご期待下さい。
株式会社ジェイ・キャスト専務取締役(創刊編集長)
大森千明
インターネットがごくあたりまえの社会基盤となり、ニュースの発信は、もはや新聞やテレビなど大手メディアが独占するものではなくなりました。しかし、その結果として洪水のように情報があふれるようになり、何を選べばいいのか、途方にくれるような時代でもあります。
J-CASTニュースは、創刊以来、独自の視点でニュースを発掘し、独立系メディアとして高い評価を得てきました。編集長の立場を引き継ぎ、伝えてきたニュースに多くの読者の支持があったことと、今後も読者の信頼を得ていくことの責任を痛感しています。
ネットニュースの世界では、ニュースの価値にジャンルの違いはありません。政治であれ事件・事故であれ、また経済でも芸能でも、最も関心を集め賛否の議論が巻き起こるテーマが「ホットニュース」になっていきます。新たな事実を掘り起し、読者とともに考えていくのがJ-CASTニュースの最大の仕事です。
あらゆる問題について「正解」がそう簡単には見つかる時代ではなくなりました。性急に「正解」に飛びついても、後からウソと分かることも少なくありません。混とんとした現実と対立した意見を前に、読者の「知りたい」「考えたい」に正面から応える情報こそが必要です。
J-CASTニュースは、ときに既成メディアが「正解」と考え、世間の多数派となっている意見とは正反対の考えを大きく取り上げては反響を呼んできました。世の中の「建て前」ではなく、人々の「本音」を伝えることが私たちの使命と考えるからです。
創刊10年と、J-CASTニュースはまだ若いメディアです。編集部も若い記者がどんどん増えてきました。その分、いまだ完成形とは言えません。発展途上のメディアらしく、柔軟な感性と読者の信頼をエンジンとして、これからも日々、挑戦を続けます。
皆様のご支援を心よりお願いいたします。
株式会社ジェイ・キャスト取締役
J-CASTニュース編集長
杉浦信之