注意した相手が悪すぎた!逮捕された男は保険会社のブラックリストに載るほどの事故男

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   今年(2017年)6月、神奈川県大井町の東名高速下り線で、停車していた車に大型トラックが追突し、夫婦が死亡した事故で、神奈川県警は昨日(2017年10月10日)、車を止めさせた男を、過失運転致死傷と暴行の疑いで逮捕した。走行をめぐるトラブルの末だったが、夜の追い越し車線に、車を止めさせる危険をどこまで認識していたか、が鍵になるとみられる。

   逮捕されたのは、福岡県中間市の石橋和歩容疑者(25)。事故は6月5日午後9時半頃起きた。東名高速下り線の追い越し車線に止まっていたワゴン車に、大型トラックが追突し、萩山嘉久さん(当時45)と妻友香さん(同39)が死亡した。石橋容疑者は、ワゴン車を強制的に止めたのだった。

   萩山さん一家はこの日、東京ディズニーランドやお台場で家族旅行を楽しんだ後、静岡の自宅へ帰る途中だった。事故の少し前、中井パーキングエリア(PA)で休憩したが、PAを出る際、入り口を塞ぐように止まっていた石橋容疑者の車に、萩山さんが「邪魔だ」といったのが発端だった。

   石橋容疑者は箱根などを観光して帰る途中だったが、これを根に持って、友香さんが運転するワゴン車を追いかけ、追い越した後、前で進路を妨害するなどしたあげく、追い越し車線で停車。ワゴン車も止まった。

   石橋容疑者は、同乗の女性とともに車を降りて、萩山嘉久さんの胸ぐらを掴んで車から降ろそうとし、ワゴン車の友香さん、長女と次女が争っていた時、トラックが追突したのだった。ワゴン車は衝撃で中央分離帯に沿って、13メートルも飛ばされたが、萩山さんの長女、次女は無事だった。

   当時のことを、萩山さんの長女、次女は、「父の腕を掴んでいた。殺されるかと怖かった」といった。

   また石橋容疑者は今月、記者の取材に、「文句言われて、カチンとくるけん、人間やけん」といっていた。ワゴン車の進路を妨害したことには、「あおられたから、止まれということかと」とつじつまの合わないことをいっていた。

   警察は事故の後、現場を走っていた260台以上の車の運転手からの聞き取り、ドライブレコーダーの映像も回収して、過失運転致死傷(7年以下の懲役若しくは禁錮または100万円以下の罰金)の容疑を固めた。重大事故が起きる恐れがある中、故意に相手の車を止めたということ。

   国分太一「ドライブレコーダーをつけるのも重要ですね」

適用される罪状は?

   菊間千乃「過失運転致死傷は、自動車の運転上必要な注意を怠って、人を死傷させた。今回は、高速道路上に車を止めさせたという、運転行為の一環で、高速道路で、夜間で、しかも追い越し車線で止めさせるというのは、注意が足りないということ。危険運転というのもあるが、実際に運転していて事故を起こした場合なので、これには当たらない」

   堀尾正明「過失の域を出ているとしても、未必の故意は、もしかしたら死んでしまうかもしれない、と思っていないと適用されない?」

   菊間「石橋容疑者も女性も外へ出ているので、怒りだけではないか」

   交通事故に詳しい弁護士は「異例、過去に類似例は聞いたことがない。さらに処罰の重い『妨害運転致死傷』(1年以上20年以下の懲役)に切り替える可能性もある」という。

   菊間「危険運転の一種だが、走っている時の事故ならそれにあたる。でも、これは止まっている時なので、過失......かなと思う」

   石橋容疑者の知人によると、石橋容疑者はしょっちゅう事故を起こしていて、保険会社のブラックリストに載るくらい保険金をもらっていたという。こんな人間に関わったことが不幸としか言いようがない。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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