「つなぎ融資」と称し高利息をエサに約50人から7億円を集め、熊本県警から出資法違反で逮捕状が出ていた62歳の女が、タイ東部のウボンラチャタニーで、タイ入管当局に身柄を拘束された。
女は熊本出身の山辺節子容疑者。容疑を認めているものの「私も被害者」としたたかな面を見せているという。30歳年下のタイ人男性に豪邸を購入するなど貢いでおり、番組では欲と色におぼれた山辺容疑者の犯行手口を追った。
大胆に肩を出し派手なショートパンツ姿の山辺容疑者がタイ入管当局の職員らに囲まれ、不法滞在で身柄を拘束されたのが先月(2017年3月)30日。タイ入管当局は会見で、「この日本人は『つなぎ融資の女王』で日本の警察と連携し追ってきた重大な事件だった」と語った。
「つなぎ融資」口実の手口とは
「つなぎ融資」とは、資金繰りに窮した企業などへ金融機関が一時的に実行する短期融資のこと。山辺容疑者が使った手口は、2014年から2015年の間に「私は大企業のつなぎ融資をしている。出資すれば高い利息が得られる」と持ち掛け、愛知県の男性ら2人から6800万円を違法に出資させた容疑。
32歳のタイ男性に豪邸貢いでいた
山辺容疑者は、東芝やシャープなど経営不振の企業名を挙げて、ほかにも50人以上から7億円を集めていたしたたかぶりで、タイでは牛舎を経営する32歳の男性と交際し、騙し取った金の一部を使って男性に豪邸を購入するなど貢いでいた。
熊本県警は今年1月、山辺容疑者を国際手配していた。他に日本人男女2人が事件にかかわっているとみて探している。
司会の加藤浩次が「2年間で50人以上から7億円集めるって考えにくい」と訝ったが、経営コンサルタントの坂口孝則は「他紙の報道によると、25%の利息をうたって集めたらしい。ゼロ金利時代に25%の利息などあり得ない話なんですが...」。騙された被害者も欲に目が眩んだのだろう。
山辺容疑者は今月中旬に帰国し、日本の領空に入ったところで逮捕状が執行されることになっている。