千葉県松戸市で終業式の朝、登校途中行方の分からなくなった女児に何があったのか。2日後の26日(2017年3月)朝、この女児が自宅から12キロ離れた同県我孫子市の草むらの中で遺体となって発見された。
衣服を脱がされ裸だった遺体の首にはヒモで絞められたような跡があったという。何の罪もない女児を残酷に殺害し、無残にも裸にして遺棄した犯人に強い憤りを感じる。
女児は24日午前8時ごろ登校したまま行方が分からなくなったベトナム国籍で、松戸市立六実第二小学校3年生のレェ・ティ・ニャット・リンちゃん(9)。26日朝、我孫子市の利根川沿いの草むらの中に倒れているのを釣りに来ていた男性が見つけ、安孫子警察署に通報した。
警察の調べでは、リンちゃんは首に絞められたような痕があったほか、顔に殴られたような痕もあった。遺体の一部は死後硬直が始まっており、殺害されたのは行方の分からなくなった24日深夜以降とみられている。
リンちゃんは両親と3歳になる弟の4人暮らし。いずれもベトナム国籍で、父親はソフトウエア開発の自営業者で1年ほど前に松戸市内に引っ越してきた。
母親は、リンちゃんが行方不明になった24日、息子を連れてベトナムに帰国していて留守だった。リンちゃんが午前8時ごろ自宅を徒歩で約600メートル離れた学校へ向かったが、登校時間の午前8時20分になっても姿が見えないことから学校側が父親に連絡し行方を捜していた。
自宅近くで連れ去られた可能性
岸本達也リポーターが27日朝、リンちゃんの通学路を実際に歩いてみた。車がやっ通れるぐらいの住宅街の狭い道路が続き、「大きな声を出せば周囲の住民は気付くはずで、声を出す余裕もなく強引に車に乗せられ連れ去られたのではないか」と話す。
またリンちゃんが通っている道のちょうど中間地点(自宅から300メートル)には、地域住民の女性がいつもと同様、行方不明になった当日も立って見守っていた。しかし女性はリンちゃんの姿を見なかったと話しており、自宅から300メートルの間に連れ去られた可能性が高い。
リンちゃんの自宅近くでは最近不審人物が目撃されたり、「子どもの名前を教えてほしい」と言った不審な電話が相次いだりしたという。千葉県警では100人態勢で捜査本部を設置し、防犯カメラの映像を解析しリンちゃんの足取りや不審者の有無を調べている。
スタジオでは司会の小倉智昭が「お父さんの仕事の都合で日本に来た。日本は安全でとてもいい国だと多分思っていたと思う。それがこれでは気の毒ですね」。実業家の夏目剛も「社会とかに不審、不安を持てない歳で、大人がかどわかそうと思えばかどわかせるギリギリの歳だと思う」と悔やんだ。