野球の国際大会「ワールドベースボールクラシック(WBC)」で連日、野球日本代表「侍ジャパン」の戦いぶりが大きく報じられている。準決勝はアメリカとの「日米決戦」となり、注目度もさらに増したが、その一方で、野球の本場にして大会の開催国でもあるアメリカ国内の注目度の低さはたびたび指摘されるところだ。
では、アメリカを中心とする英語圏の情報が豊富なYouTube(ユーチューブ)では、WBCはどの程度関心を集めているのだろうか。「wbc」「world baseball classic」などのワードで、今年、ユーチューブにアップロードされた動画を検索してみると――。
視聴回数のトップは、「愛台湾」を掲げる台湾人ユーチューバーの「台湾対韓国」戦観戦ビデオログ的な動画で、約170万回。
日本に関しては、同大会で外野席付近に飛んできた打球を身を乗り出してキャッチしてしまった少年について、ユーチューバーが「正論」を述べる動画が約150万回でトップ。このほか、侍ジャパンに関するニュース的な動画が多数、10万回超えしており、関心の高さがうかがえる。
このほか、説明文がハングル文字で書かれた韓国発と思われる動画が約60万回、スペイン語で書かれたドミニカ共和国チーム関連の動画が数十万回、視聴されるなど、この両チームに関する動画も多い。一方、アメリカチームに関しては視聴10万回を超えたものは見つからなかった。
ユーチューブでは、サッカー、アメリカンフットボール、バスケットボールなどのメジャーなスポーツイベント関連の動画は、当たり前のように数百万から1000万回程度の視聴回数を記録する。野球のMLBで珍事が起きるなどすれば、数百万回程度には達する。
そうしたユーチューブの数字から判断すると、どうやらWBCに注目している国は限られるように思われる。やはり米国内で注目されているとは言いがたいようだ。