新潟市の小学校で、福島原発事故で避難している4年生の男児を「〇〇菌」とからかった担任教師は、母親の相談にもウソをついていた。被害児童はそれまでにも消しゴムや鉛筆が紛失することが頻繁に起きていた。消しゴムは今年に入って20個ほどなくなったという。
このため男子児童は11月17日に担任教諭に相談したところ、その5日後に保護者への連絡帳を手渡すときに、なんとその教師から「はい、○○菌さん」とからかわれたのだ。それをきっかけに、それまではいじめを受けたことがない仲のいい友だちからも「○○菌、○○菌」と言われるようになったという。
思い余った母親が教諭に説明を求めたところ、「絶対に言っていない」と否定したので子供に確認したが、間違いないということで再度、担任に連絡を取った。すると、「○○キングというニュアンスで言ったかもしれない。○○菌とは絶対に言っていない」と抗弁した。
被害児童「いじめは我慢できても、あの先生は嫌」
学校側は担任が「○○菌」と発言したことを認めたが、児童は「同級生のいじめは我慢できるが、担任の先生がいる学校は行きたくない」と登校していない。母親は「夫は被災地で、私は新潟で子育て。いじめ程度で負けられないし、学校で頑張るよう行かせていたし、努力もしてきました。普通に学校に行って普通に勉強できればいいと。その普通がいま一番難しいです」と訴える。
司会の羽鳥慎一「○○菌と先生に言われたら学校に行きたくないですよね」
住田裕子(弁護士)「(担任側に)まだいくつか問題があります。まず上に報告していないこと、子どもや両親に対し本当のことを言わず、二転三転して、○○キングのニュアンスだったとウソを言ってごまかしたこと。謝罪する意志などまったくないと取らざるを得ないですよ」
玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「単なるいじめの話ではないですよ。背景に原発で避難している人たちに対する差別があり大きな問題だと思います」
横浜市でも原発事故で避難している今は中学生の児童に同じようないじめがあった。おそらく全国で起きているということだ。