先週(2016年9月)、東京都は豊洲新市場の建物の地下にたまっていた水から微量のヒ素が検出されたと発表したが、「環境基準を下回っていますが、どういうことなのでしょうか」とキャスターの菊川怜が取り上げた。
共産党都議団は独自の調査結果について、1リットル当たり0.004ミリグラムのヒ素が検出されたと16日(2016年9月)発表していた。尾崎あや子議員は「猛毒のヒ素が環境基準の4割に及ぶ値で検出されました」と話す。東京都の検査結果は1リットル当たり0.002~0.003ミリグラムだった。専門家会議の平田健正座長は「基準値もかなり低いので大丈夫だと思います」と安全性に問題ないとの認識だが、そもそも検出されていいものなのか。
お米や魚から1日0・2ミリグラム
森本さやかアナ「ヒ素といえば恐ろしいという印象がありますが、家庭の水道にも環境基準があり、ヒ素は1リットル当たり0.01ミリグラム以下です。豊洲市場の方がかなり下とわかります」
岩手県立大学盛岡短期大学部の千葉啓子教授は「ヒ素は自然界に広く分布している元素で、珍しいものではありません」と話す。ヒ素は地中にも大気中にも海中にもあり、お米や魚などからの1日の平均摂取量は0.2ミリグラムで、体の中に入ってきているわけだ。
人体に影響ないのか。千葉教授によると、ヒ素は体内に長時間蓄積せず、尿などによって排出されるという。厚生労働省は「これまで健康被害は報告されていない」といっている。
司会の小倉智昭「こういう取り上げ方をしますと、『とくダネ!』は豊洲市場移転は賛成なのかと勘違いされる方がいるかもしれませんが、それとこれは別です。ことさらに煽る傾向があるじゃないですか。今回も『猛毒ヒ素』という言い方もありました。それはちょっと危険性があるなと思いました」