玉川徹(テレビ朝日ディレクター)が「そもそも総研」コーナーで「巨大地震、巨大火山の噴火予知はどこまでできるか」を調べた。東海大学地震予知・火山津波研究部門長の長尾年恭教授は次に心配な巨大地震について、熊本地震を起こした活断層と関連がある中央構造線上の四国中部を挙げた。
大きな地震の前には地震が減る
長尾教授は「地下天気図」を作り、普段より地震が減少しているところを「低気圧」、多いところを「高気圧」とする図にまとめた。そして、「低気圧」の表示が消えたときにその周辺部で大地震が発生することが分かった。九州では昨年(2015年)3~4月に「低気圧」が増えたが、今年2~3月になってだんだんと消えて4月に熊本で地震が起きた。「低気圧」が消えた3月24日に、長尾教授は自分のニュースレターで「九州北部でマグニチュード6クラスの地震発生準備が整ってきたと考えられます」と発信していた。
長尾教授によると、ピンポイントで指摘はできないが、四国中部にいま「低気圧」が表示されている。この「低気圧」の表示が消えたあとの「半年の間が要警戒」と警告する。「昔から大きな地震の前には地震が減るがことが地震学者の間で認識されています」
GPS観測でも「四国北部」は要警戒
GPSによる地殻変動を観測している京都大学防災研地震予知センターの橋本学教授は「四国北部が要警戒だ」という。四国南部の地殻変動が中央構造線で止まっており、「これは四国北部の中央構造線がブレーキ役を果たしているためで、そこにエネルギーが蓄積されていることを示しています」
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト