大分県会議員が政務活動費としてガソリン代245万円を申請していた。調査や視察のために自家用車で走ったというが、1年間の走行距離は6万6000キロ、地球1周半に相当する。
このトンデモ議員は毛利正徳議員(56)で、「実際に調査研究のために走りました」と話している。おおいた市民オンブズマンが調べた資料から集計すると、毛利県議は2014年は1年間のうち280日走っていた。1日の平均走行距離は237キロ(東京・浜松間に相当)、最も長いときは1日351キロ(東京・名古屋間に相当)を走ったと記載されている。おととし10月はほぼ毎日、調査に走り回っていたことになっていた。政務活動費には領収書添付は不必要となっている。
近くのガソリンスタンド「給油は週1回ぐらいだよ」
タクシーの運転手は「16時間勤務しても走るのは200キロ。普通の人が毎日200キロ以上走るなんて無理だよ」と話す。
司会の羽鳥慎一「本当に走っていたらスーパードライバーです。ここまではいかなくても、ずいぶん走っているなあという議員がほかにもいるらしいです」
毛利議員の自宅に近いガソリンスタンドは「週1回ぐらい来た。販売量は通常」という。1キロ37円という政務活動費の換算基準も実態には合いそうにない。
「モーニングショー」は資料の中にあった「5つのテーマで12か所に行き217キロ走った」ことになっている1日を実際に走ってみた。午前10時すぎにスタートして戻って来たのは午後8時。この10時間のなかで走行は5時間で、距離は135キロだった。
「保育園の待機児童調査」「特産品調査」地元住民は来たの見たことない
「保育園の待機児童について」という調査では、毛利県議は地元・中津市内の3か所を回ったことになっているが、周辺住民は「来たとは聞かないねえ。このへんは子どもおらんけ」「このあたりの子は保育園に結構入られているよ」。特産品の調査をしたはずの地域では「ここの特産品なんてなんだっけ」「この地区は別にないね」
毛利議員は「今の段階で申し上げると、支障をきたすので」と逃げ回っている。