軽い話から。『アサヒ芸能』が「ウラ流行語大賞2015」という特集を組んでいる。特別功労賞に輝いたのが森喜朗元総理の「生ガキがドロっと垂れたみたい」。1度は決定した新国立競技場のデザインが高額だと問題になったときの発言だ。生ガキをこれほど不味そうに表現したことはなかったという理由で受賞となった。
審査員特別賞が不倫ハメ撮り写真が『フライデー』に載った女子アナの「レーズン乳首」。技能賞が側溝に入り込んで女性のパンティーを覗き見していた男の「生まれ変わったら道になりたい」。なるほどこれはいい。
敢闘賞は破廉恥な行状が問題になり、維新の会を除名されたときに上西小百合議員がいった「エモーショナルな処分」。殊勲賞は援交ハメ取り動画が流出したと話題になった高崎聖子(22)。同時にLINEの記録も流出して、「10万円渡すね」という相手に「先月分ってもらえますか?」。リアル感がいい。大賞にはこの人。五輪エンブレム問題で大バッシングが起きたデザイナー佐野研二郎氏を揶揄した言葉「佐野る」が選ばれた。
沖縄「素っ裸おじさん」有名になりすぎて暮らしにくくなった!行く先で追い立て
『週刊新潮』から。1本は「素っ裸おじさん」の話である。沖縄県八重山諸島には今でも島内の交通手段が船だけという秘境があるそうだ。石垣島から高速船で約40分、マングローブの密林と美しい砂浜が広がる西表島は沖縄で2番目の面積を有しているが、人口はわずか二千数百人だそうである。
道路の終着点から船付き場の定期船に乗り継ぐと、目の前に2つの無人島が現れる。その片方の「外離島(そとばなり)」に1人の男が住み着いたのは四半世紀も前のことだという。地元では「ナガサキおじい」で通っている長崎真砂弓さん(79)だ。真冬でも20度前後という気候もあって、頭にハチマキを巻いているほかは1年の大半を一糸まとわぬ姿で過ごしているという。本人によると、これが無人島での正しい姿なのだそうだ。
出身は福岡県で若い頃はカメラマンだった。最初は製糖工場などで働いていたが、人間関係が苦手だったらしく、この島の所有者の1人に許可を得て無人島生活をするようになったそうだ。簡易テントで雨露をしのぎ、天水を蓄えて飲み水にする。ときには魚を釣り、モズクをとって食料にすることもある。その他には、島の人から差し入れをもらったり、たまにはボートに乗って対岸の集落に野菜や日用品を買いに行くこともあるそうだ。その時は服を着ている。
現金は4歳年上の姉から月1回1万円が送られてくる。カツカツの暮らしだが、それでもやっていけるのは、島の懐の深さでもあるのだろうと週刊新潮が書いている。
しかし、このおじさん、10年ほど前からメディアに取材されるようになった。ロイターなど外国の通信社やテレビ局がやってきて、彼は大変な人気者になってしまったのだ。女性たちも大勢訪れて、彼と一緒に真っ裸で暮らしたりするそうだ。「真っ裸になるという点では女のほうが度胸がある。僕はここで50人ぐらいの女性の裸を見たかな」(おじさん)
フジテレビの番組「めちゃ×2イケてるッ!」に出たことで、さらに取材や観光客が大勢来るようになった。あまりの騒ぎに、土地の所有者から出てくれないかといわれ、島を離れざるを得なくなり、1年ぐらい前に、そこから3~4キロぐらい離れたところにある「モクタンの浜」というところに引っ越した。
「タケノコが採れる季節はそれを食べる。後はニガナ(沖縄特産の野菜)かな。外離島ではよく魚を獲って食べていたけど、最近は魚と喧嘩するのは良くないって気持ちになってね。どうしても腹が減っているときに食べるぐらいで、魚を釣るのは止めたんだ。魚は血が出るじゃない。なんだか可哀想になってね」
一番気をつけているのは天候だという。「NHKラジオで流れる気象通報は必ず聞いている。生活はすべて天気次第だから。台湾の天気が1日後にはこっちの天気になるんだ」
だが、今年(2015年)の9月17日、林野庁からこの浜は国有林だから立ち退いてくれといわれたそうだ。次に住む浜も見つけたようだが、これから心配なのは、万が一のときのことである。「遺体ってのは福岡まで送ると100万円ぐらいかかるらしいんだ。だから、死ぬときは台風で持ってかれるのが一番なんだがなあ」
うらやましいような可哀想なおじさんである。