キレるシニアが各地で暴れている。11日(2015年11月)には自宅ベランダに大音量スピーカーを設置して、ご近所を誹謗中傷したとして東京・府中の70歳代男性が名誉棄損容疑で逮捕され、千葉・館山では近隣トラブルから76歳の男が73歳のお隣さんを殺し、東京メトロ・有楽町駅では64歳の男が「じゃまだ」とベビーカーの1歳児を殴る事件も起きた。
こうしたシニアトラブルが頻発しているらしい。「銀行の受付で『手続きが多いんだよ』と怒っているおじいちゃんがいた」、「電車内で松葉杖の若者に『若いのは立て』と怒鳴ってた」、「スーパーで試食品でないみかんを食べて、注意されると『試食しなければわからないじゃないの』と騒ぎ始めたおばあちゃん」と、まあ枚挙のいとまがない。
かまってほしい・・・
老人問題を扱うノンフィクション作家の新郷由起さんは、取材で何度も同じ話をされるので「同じ話ですね」と言って激高されることも珍しくないという。
吉永みち子(エッセイスト)「私もシニアだから複雑な気がしますけど、どうしても目立ちます。認知症や不安、年をとると性格も変わるのかなあ」
高齢者の暴行検挙数(警察庁調べ)は1994年の67人から2013年は3048人に増えた。以前は少年犯罪だった万引きの検挙者数は、13年はシニアが2万7953人と少年の1万6760人を上回った。
新郷さんは「万引きをする高齢者は半数は普通の暮しか、むしろか豊かな人たちです。1度でもやると病みつきになるようです」と話す。だれかにかまってほしくてわざとやるのだ。スーパーの店員が声かけすることで激減した例もある。町内会の役員やボランティアをしてもらうなどで疎外感を持たせないこと重要と新郷さんはいう。
司会の羽鳥慎一「シニアトラブルは人とのかかわりや人間関係から陥りやすいですね。何やってんだじゃなくて、周りの環境作りが大事です」