自民党止まらない「オウンゴール」暴言議員の未公開株トラブル、党重鎮の不倫隠し撮り

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   安倍首相を悩ます自民党議員たちの「暴走」が止まらない。『週刊文春』が武藤貴也衆議院議員(36)が未公開株の購入をめぐってトラブルになっていると報じたが、すぐに谷垣禎一幹事長が「調査する」と反応し、武藤議員は「党に迷惑をかける」という理由で離党届を出して即刻受理された。

   経緯を簡単に紹介するとこうだ。武藤議員が学生時代の知人A氏に「値上がり確実なソフトウエア会社の新規未公開株を国会議員枠で買える」と相談し、資金を集めてくれと持ちかけた。A氏は23人に声を掛け4000万円以上集め、武藤議員の秘書の口座に振り込む。だが、件の秘書は上場前日に「買えなかった」と連絡をしてきた。したがって振り込んだカネは返すのが当然だが、週刊文春によるといまだ投資家6人に約700万円が返済されていないという。

   これを読むかぎり、政治家にあるまじき筋の悪いスキャンダルである。選挙区では「議員辞職せよ」という声が上がっているそうだが、当然であろう。

   この武藤議員、安保関連法案反対のデモをしている学生集団に「彼ら彼女たちの主張は自分中心で極端な利己的考え」だとツイートして問題になった人である。

   『週刊新潮』がグラビアとともに報じているのが額賀福志郎元防衛長官(71)の「不倫」現場。それも、よりによって敗戦(週刊新潮は終戦)の日の8月15日に愛人と「一戦交えた」(週刊新潮)というのだから、安倍首相の心中察するにあまりある。

   額賀氏は知名度は低いが、産経新聞の記者を経て竹下登元総理に目を掛けられ政界に転出。1983年初当選以来11期連続当選で、小渕恵三内閣で防衛長官になり、官房副長官、自民党政調会長、財務相などを歴任して、いまや「平成研」会長を務める党の重鎮である。

   その彼が、日本中が戦後70年に思いをいたしているその日の黄昏時、品川駅近くの「つばめグリル」に彼女と並び、20分近く待たされた後、ハンバーグやロールキャベツなどを仲良く食べたというのである。

   この店、私も何度か行っているが、いわゆる「安うま」洋食屋で、人目を忍ぶ男と女が行くような店ではない。意外にこのおっさん庶民的ではないかと思わせるが、二人が一戦交えるべく向かったホテルは高級シティホテルだった。「ザ・プリンス さくらタワー東京」で、彼らが泊まったのはキングサイズ・ベッドのあるダブルルームで1泊3~7万円だという。ずいぶん値段に開きがあるが、それはともかく、先日、週刊文春が報じた小泉進次郎議員が彼女と泊まった部屋とは格段に違うそうだから、廊下に二人の声が漏れるようなことはなかったようだ。

   この彼女、週刊新潮によれば41歳、独身で、現在は弁護士事務所で事務員として働いているが、4~5年前に赤坂の料亭で仲居をしていたことがあるから、そこで額賀氏と知り合ったのではないかと推測している。二人の弁明は、額賀氏は「仕事のことで相談を受けただけ」だといい張り、彼女のほうは「えっ、私はどうしたらいいんですか」とあわて気味だ。

   しかし、中川郁子議員が「路チュー」相手と居酒屋で会っていたときの「太もも接写」といい、今回の2人が洋食屋で並んでいるところや、ホテルへ行く途中、彼女が先に歩き額賀氏が10メートル弱も後ろを歩く姿、エレベーターの中など、週刊新潮の隠し撮りの見事さといったらない。元『FOCUS』の経験者がいるからだろうが、このところの『フライデー』の張り込みネタの弱さを見るにつけて、フライデーOBとしては、ため息が出るほどうらやましい。

安倍首相「持病」悪化?吐血や下痢・・・ストレス募らせ身体が悲鳴

   果てしなく続く自民党発のスキャンダルに安倍首相がストレスを募らせているのはわかるが、このところ安倍さんの体調不良報道が各誌で続いているのは気になる。火のない所に煙は立たない。8月14日に「70年談話」を発表した後、NHKの「ニュースウオッチ9」に出た安倍首相は生気も精彩もなく、疲れ果てているのがテレビからでもはっきりわかった。

   間違いなく持病「潰瘍性大腸炎」が悪化してきている。そう思っていたら週刊文春で「吐血」したと報じているではないか。6月30日(2015年)、東京ステーションホテルの一室で、政調会長の稲田朋美氏、JR東日本の富田哲郎社長、大塚陸毅相談役と会食中、<「突然、気分が悪くなった総理が、トイレに駆け込み、血を吐いたというのです。その場に控えていた今井尚哉秘書官が慌てて別室を用意し、慶應病院の医師を呼び、総理は診察を受けたと聞きました」(官邸関係者)>

   翌7月1日にも異変が起きていたという。夕方から国立美術館で「ボルドー展」を鑑賞して、近隣の定食屋で名物のハムカツに舌鼓をうちビールとホッピーを飲んだ。その後、帰宅するクルマの中で腹痛を訴えたというのである。トイレに行きたいという安倍首相を我慢させ、信号をすべて青にして突っ走り、渋谷区の私邸へ駆け込んだそうだ。

   だが、安倍首相と面識のある内科医は週刊文春に、潰瘍性大腸炎では下血は起こるが吐血は考えにくいと話している。別の病気か治療に使っているステロイド系の薬の副作用ではないかというのである。持病によく効く「アサコール」という薬が日本でも発売されたことで、持病は完治したと安倍首相はいっていたが、先の官邸関係者によると、最近は「アサコール」よりも強い「レミケード」という薬を使っているそうで、副作用も強く、さらにステロイドの量を増やしているというのだ。

   70年談話を発表した後、山梨県の別荘へ行ってゴルフをやっている写真が新聞に載っていた。「体調は万全」だといいたいのだろうが、これから始まる国会論戦やここへ来ての支持率の急落など、ストレスが増えることはあっても減ることはない首相にとって、野党やマスコミは恐くはないが、獅子身中の病が命取りになりかねない。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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