粉末のみそやしょうゆなどの調味料はあったが、近ごろは野菜などさまざまな食材を粉末にした「パウダー食品」が支持されて、スーパーなどにも専用の棚が登場している。
東京・中目黒のカフェでは野菜で作った13種類の粉をメニューに合わせて使っている。「たとえば、ムラサキイモのパウダーを生地に混ぜて焼いたムラサキイモパンは、紫色がきれいな美味しいパンになりますし、カボチャパウダーで焼いたホットケーキは大変好評です。ショウガのパウダーにマヨネーズとおしょうゆを加えれば自家製のサラダドレッシングになります」(店主の竹島久美子さん)
このほかにも、ほうれん草、小松菜、トウモロコシ、ゴボウ、レンコン、人参、ブロッコリー、スダチ、レモンなどがパウダーにされてそれぞれの料理に使われ、そのまま牛乳にかき混ぜてラテとして飲む。
大槻隆行アナはほうれん草ラテを試飲した。「非常に合います。飲みやすい」
竹島さん「スプーン1杯のパウダーは、このほうれん草1株分です。これだけの量を食べた事になるので、忙しい人には最適ですね」
ハンバーグのつなぎや菓子の小麦粉代わり
スーパーのパウダー食品コーナーで、一番売れているのが粉豆腐だ。高野豆腐の粉末である。産地の長野県・飯田市では、昔から型崩れや割れて商品価値がない品を家庭で削って粉にして食卓に出していたと言う。その黄色い粉がハンバーグのつなぎ、お菓子の小麦粉代わりに売れている。
大槻アナ「パウダー食品の栄養価について、栄養士の佐藤秀美さんに聞きました。『ビタミンCとBは多少減るけれど、食物繊維やミネラルは変わりません』という事です。しかも、規格外で商品価値から外されていた物が、パウダーになって野菜類より長持ちするわけですから、価値があります」
(磯G)