近藤泰郎アナが「もし、皆さんが乗っている自転車が壊れたら『まさか』ですよね。そのまさかがいま増えているのです」と切り出した。走行中に自転車が突然壊れる事故がこの10年で2・5倍に増加し、重傷を負うケースが目立っているという。走行中に「ハンドルが外れて転倒し鎖骨骨折」「ハンドルとサドルを繋ぐフレームが折れた」など、ちょっと考えられないようなトラブルだ。多くはインターネット販売で購入した粗悪品や欠陥商品だという。
千葉県・木更津市の藤井史朗さんはネットで購入した折り畳み式自転車で鼻骨骨折と前歯8本を失った。車道と歩道の繋ぎ目のわずか4センチの段差を前輪が越えられなかったのだ。前輪のシャフトから先が折れていた。
「ネットの情報で『10台限定超安値、5990円で持ち運びも便利』というのを見てラッキーと飛びつきました。安全性は最低限度に確保されていると思っていましたから、まさかこんな事故が起きるとは」
ネット販売の「安かろう危なかろう」
粗悪自転車は9割以上が輸入品だ。欠陥商品に詳しい中村雅人弁護士はこう指摘する。
「ネット市場は店も従業員もいなくても参入できますので、海外の手抜きや欠陥商品が混入しやすい環境なんです。欠陥商品による損害・事故は製造会社や輸入会社を訴えられますが、販売会社は対象外のため、製造会社や輸入会社の情報が消費者まで届かないのが現状です。ウヤムヤか泣き寝入り状態です」
「あさイチ」は欠陥自転車を選ばないためのポイントを3つあげた。自転車ジャーナリストの遠藤まさ子さんによると、「第1には店選びです。整備士の資格を持つ店員に、ハンドルやサドルの高さ、ネジの締まり具合を点検してもらい、欠陥具合を見てもらう事です。また、ネット利用なら商品のホームページに整備担当者の写真や登録ナンバーがあります。その掲載がなかったら疑った方がいいです」
第2には安全基準マークの「BAA」のステッカーがサドルの下に貼られているかどうか。貼られていれば自転車協会の安全基準をクリアしているということだ。ネット通販でも画面に提示しているサイトがある。
第3は店で整備点検を受ける。ネットの購入品でも持ち込めば2000円程度でチェックしてくれる。ただこの3つのポイントはあくまでも目安で、すべて大丈夫でも絶対安全というわけではない。
近藤アナ「安全な自転車選びのために、自分自身でも情報を集めるようにしてください」
(磯G)